字通【同訓異字】

とおる
  通(〓  透(〓  〓 達(〓   
(きよう)は烹炊(ほうすい)の器の形。神を祀り、虔敬の心が神に通じることをいう。〔易、乾〕に「元(おほ)いに亨(とほ)りて貞(ただ)しきに利(よ)ろし」とみえる。甬(よう)は桶の形。その形は空洞、その通達することを〓という。洞は同声。同は筒形のもの。〓(とう)は古くは叔(しゆく)の声。のち声が変わり、透光・滲透(しんとう)のように用い、〓と声義が近い。疎・〓shiaは同声。〓(くし)の歯のあらい意から、〓通の意となる。〓〓(たつ)声、〓は牝羊が子を生みおとす形。〔詩、大雅、生民〕「先づ生まるること〓の如し」といわれるように、羊の子はするりと生まれる。それで通達の意となる。徹は〓(てつ)声、〓は撤饌。すべて撤し終わることを徹という。融(ゆう)は鬲中のものが腐敗し、融(と)けて原形をとどめぬ状態となること。それで渾融(こんゆう)の意となり、融通の意となる。

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