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昆虫綱鱗翅(りんし)目イカリモンガ科に属するガ。はねの開張35ミリメートル内外。前翅の表面にはオレンジ色から赤色の鮮やかな錨(いかり)状の帯があり、名はこれに由来する。昼飛性で、日中活発に飛び、静止するときは、はねを背面に畳むし、触角も単純なむち状か棍棒(こんぼう)状に近いため、チョウとよく間違えられる。日本全土のほか、中国、朝鮮半島、ロシア連邦の極東部に分布する。山間地で春と夏に成虫がみられ、幼虫はオシダ科のイノデの葉を食べる。この科の日本産種は、イカリモンガのほかにベニイカリモンガCallidula attenuataがおり、四国、九州の南部と南西諸島に分布している。