ジャパンナレッジ
学校には行くが教室で授業は受けず、保健室で過ごすこと。2023年度(令和5)における小中学校の不登校の児童・生徒数は34万6482人で、11年連続で増加している。そのような状況のなかで、登校中にストレスを感じたときに保健室に避難する、あるいは保健室に登校したあとに教室に顔を出すなど、保健室は不登校の児童・生徒にとって安心・安全な「居場所」としての機能を果たしている。なお、ここでいう居場所機能には健康相談・保健指導・学習支援という直接支援が含まれるが、それを支える体制づくり(保健室の環境整備、校内での情報共有、校内支援体制づくり、公認心理師などのスクールカウンセラーや学外の関係機関との連携、保護者対応)が欠かせない。養護教諭のみならず、校長や学級担任、外部の福祉機関の専門家などによる「チーム学校」としての取り組みが重要である。