字通【同訓異字】

つぐ
次(〓    亜(亞)  継(繼) 尋(〓 続(續) 〓 〓 〓   襲(〓 〓 
〓tsyei、似zi〓、司si〓、嗣zi〓は声近く、相次して嗣続(しぞく)する意に用いる。嗣が嗣続の本字。亞は陵墓玄室の形。その礼の執行者を亞といい、古代の聖職者。軍事にも必ず随行した。おそらく王に次ぐ聖職とされたものらしく、金文にみえる亞字形款識(かんし)に、それぞれ有力氏族の標識を付したものがあり、また「多亞」という職能的名称があることから考えると、それは当時の宗教的組織であったと考えられる。紹(しよう)は紹継、繼は〓(ぜつ)(断糸)を継ぐことをいう。〓は左右の手を重ねた形。左右の手をひろげて一尋(ひろ)という。神を尋ねるとき、左に工(呪具)をもち、右に口(祝告)をもち、隠れている神を尋ねた。隠れるときにも工を用いた。續は連続。〔説文〕十三上に續の異文として〓(こう)を録しているが、声の異なる字。〓〓(更)keangは同声、〓に更続の意がある。〓〓(しよう)は同字、〓〓の初文。〓〓(らん)(架糸)を東(〓(ふくろ)の初文)に入れ、田(染汁の鍋)に漬す意。一入より数度にわたってひたし、次第に色を深める。ゆえに相つぐ意となる。〓はその形声の字。纂(さん)は刺〓の色糸をあつめ織りなす意。文書の編纂の意にも用いる。〓(しゆう)はかさね衣。故人の衣を襲ね着して、その霊を継承することがあり、わが国の「襲衾(おふふすま)」の古儀にあたる。ゆえに襲爵・襲名のように用いる。〓(さん)〓集。〓・纂tzuanは同声、ともに纂集の意のある字である。